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2016年 6月号 |
メールマガジン版江波山気象館情報しおかぜ ▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲ |
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梅雨入りが早まると梅雨明けも早まるの? |
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気象庁は6月4日ごろに九州から東海地方にかけて、5日ごろに関東甲信地方で、13日ごろには北陸や東北地方で梅雨入りしたとみられると発表しました。九州から関東甲信地方では昨年よりも1〜2日遅く、北陸・東北地方では6〜13日早い梅雨入りです。また各地で梅雨入りする中、沖縄では一足早く6月16日ごろに梅雨明けしたと発表されました。 ところで、江波山気象館に寄せられる梅雨に関する質問の中に、「梅雨入りが早い年は梅雨明けも早まったりしますか?」という質問をいただくことがあります。今回は梅雨入りや梅雨明けの日、その期間の日数などについて、1951年以降の気象庁のデータをもとに紹介します。 まずは、中国地方の今年の梅雨入り日である6月4日について調べたいところですが、この日にちに梅雨入りした年が他にないため、今回は6月5日について調べてみます。この日に梅雨入りした年は過去5回あり、それぞれの梅雨明け日は7月4日(1973)、11日(1958)、15日(1975)、17日(1976)、19日(2001)です。梅雨明けが早い年と遅い年では15日の違いがあり、今年の梅雨明けの日を予想するのにはあまり参考ならないことが分かりますね。 中国地方の平年値は、梅雨入りは6月7日ごろ、梅雨明けは7月21日ごろで、梅雨期間は約44日間です。では、梅雨入りが平年より早いと必ず梅雨明けが早くなるのでしょうか?実は、そうとも言えません。中国地方で最も遅く梅雨明けした日にちは8月3日(1998)ですが、この年は平年より早い6月2日に梅雨入りしています。したがって、梅雨入りの早さ遅さは、梅雨明けの早さ遅さとほとんど関連しないようです。 さて、中国地方での最も早い梅雨入りは、5月8日(1963)です。この年は7月13日に梅雨明けし、中国地方では最長となる66日間の梅雨期間となりました。また、最も梅雨が短かったのは6月11日〜7月3日(1978)の22日間で、中国地方で最も早く梅雨明けした年でもあります。 全国的にはどうでしょうか。梅雨入りの時期は地方によって異なり、日本で最初に梅雨入りするのは沖縄・奄美地方です。その後、梅雨前線が北上とともに本州が梅雨入りし、東北に至ります。そのため、沖縄の梅雨入りの平年値は5月9日、東北北部の梅雨入りは6月14日ですので、1か月以上もずれがあります。日本で最も早い梅雨入りは沖縄地方の4月20日(1980)で、最も遅い梅雨入りは東北北部の7月3日(1967)です。ちなみに、北海道には梅雨がありませんが、年によっては北海道付近まで前線が近づき、雨を降らせ続けることがあります。 最も短い梅雨期間を調べてみると、沖縄地方での6月4日〜6月15日(1963)と、北陸地方での6月28日〜7月9日(1958)の11日間でした。反対に最も長い梅雨期間は九州北部・南部での5月13日〜8月1日(1954)の80日間です。梅雨の日数は、年によってかなり違いがあることがわかります。 地域によっても年によっても梅雨入り、梅雨明けの時期や期間にばらつきが見られます。ということで、過去の記録だけから梅雨明け日を予想するのは難しそうですね。天気予報を見ながら梅雨明けを待ちましょう。 |