旧広島地方気象台文化財建物見学マップ

 

  床面も人造石研ぎ出し仕上げ。これだけの仕事をできる職人は現在では数少ない。


  左官職人がコテを使い、器用に仕上げた彫刻。おそらく植物をモチーフにしていると推察。

  玄関ホールの受付窓。ステンドグラスが美しい。

  天井付近のモダンな装飾。向かい合う2ヵ所のアーチもそれぞれが違うデザインで仕上げられている。


  モルタルに石の粒を混ぜ、固めた後に研ぎ出した人造石研ぎ出し仕上げの手すり。手間のかかった仕事である。

  丸いアーチの続く廊下。

  天井と壁の境に施された細かな細工。




 
    逆円錐台を重ねた人造石研ぎ出し仕上げの柱。現在ではほとんど見ることができない。片方だけの柱で支えられた薄いひさしは、当時の常識を破る斬新なデザイン。

  1階窓より下方はモルタルに石の粒を混ぜ、固まる前に弱い水流で表面のモルタルを洗い流し、石の粒を浮き立たせる人造石洗い出し仕上げ。それより上はモルタルが乾くまえにハケで表面を掻き落としたリシン掻き落とし仕上げ。


  昭和初期の特徴である縦長の窓と壁面の横帯などの凹凸の装飾。

  単純ながらモダンなデザインの段々にせり出した窓台。その上の旗竿受けのデザインも特徴的。

  観測塔へあがる片持ちの階段は、下部を丸く仕上げた丁寧なつくり。

  観測塔の周囲の尖頭アーチ状の穴には、建物の防水構造上のタブーを破った当時の設計者と職人の技術の高さがしのばれる。
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