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2006年 5月1号 |
メールマガジン版江波山気象館情報しおかぜ ▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲ |
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しまなみ海道全通と瀬戸の海霧 |
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昭和30年5月11日早朝、岡山県の宇野と香川県高松との間を結んでいた、宇高連絡 船「紫雲丸」と「宇高丸」の2隻が濃霧のため衝突、紫雲丸が沈没する事故が発生し ました。 乗員乗客約840名のうち、修学旅行中の広島や島根、愛媛の子どもたちを含む166名 の尊い命が失われた痛ましい出来事でした。 瀬戸内海は多島美でも有名ですが、北を中国山地、南を四国山地にはさまれた盆地 のような場所であり、海霧の発生が多いことでも知られています。 特に春の終わりから初夏にかけてはまだ、冷たい海の上を暖かい空気が流れたとき に、空気中の水蒸気が海面で冷やされ発生する移流霧が多く発生します。 また、5月から6月にかけては、温暖前線の影響による前線霧も発生しやすく、これ らの霧が同時に発生する混合霧では、数メートル先も見えないくらいです。 今年の4月29日には、しまなみ海道が全線開通し、広島と四国は1本の道でつながり ました。しかし、本四架橋の計画の始まりには、紫雲丸の悲劇があったことを忘れな いでいたいものです。 |