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江波山気象館 メールマガジン
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2006年 10月2号
メールマガジン版江波山気象館情報しおかぜ

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広島市江波山気象館から
気象に関するさまざまな情報をお届けします。
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「秋雨と台風」
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 今年も秋雨前線による被害が各地で発生しました。9月から10月にかけて、梅雨前線と同じように日本付近に停滞し長雨を降らせるのが秋雨前線で、梅雨は西日本、秋雨は東日本で雨が多いといわれます。  
 
 しかし、台風の影響を受けると、台風が大量の湿った空気を秋雨前線に送り込むため、西日本でも大雨になることがあります。

 今年の9月16日の夜中から17日の未明までのわずか6時間の間に広島県内の山沿いの地域を中心とした豪雨で、3時間警報基準を超える雨が観測されました。特にアメダスの観測点である佐伯湯来や甲田、三入では過去30年間の日雨量の最高もしくはあと数ミリに迫る豪雨となりました。

 この日の雨は、16日20時ごろより県の内陸部で雷雨となり、23時には警報基準を超え、いたる所の河川が氾濫しました。夜の大雨になる前に、朝から夕方までに各地で40ミリ前後の雨が降っており、その後の災害に影響を与えていると思われます。

 防災情報で過去の最大雨量に近い雨が降ったり予想される場合には、重大な災害が起きると発表しますが、まさにその通りです。

 一般に秋雨前線の頃には、西日本は太平洋高気圧の勢力も弱まり、夏ほどの湿った空気の流入も少なくなるので、台風の影響が無ければ局地的な豪雨も少なくなります。

 しかし、近年は年間を通じて短時間豪雨が多くなっている傾向にあると言われています。加えて開発による森林の減少、コンクリートやアスファルトに覆われた地面などにより被害が大きくなっているとも言われています。

 雨が降れば地下への浸透、蒸 発、川から海への循環が大切であることを改めて感じます。