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江波山気象館 メールマガジン
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2008年 10月号
メールマガジン版江波山気象館情報しおかぜ

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広島市江波山気象館から
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紅葉のしくみ
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 まもなく11月。いよいよ秋も深まってきました。
 広島の山々でも紅葉が見ごろとなってきています。そこで今回は紅葉の仕組みを簡単にご紹介します。

 葉っぱの様々な色は「色素」によって作られています。「緑色」はクロロフィル、「黄色」は「カロチノイド」、「赤色」は「アントシアン」という色素です。

 「クロロフィル」は植物が生きていくために行う光合成に必要なもので、葉にたくさん含まれています。
 「カロチノイド」は植物を様々な害から守るための役割をしていて、これも葉の中に含まれているものです。

 つまり、春〜夏にかけての緑の葉には「緑色」と「黄色」が交じり合っている状態です。(緑色が黄色に比べてとても多いので葉は緑色に見えます。)
 ところが、だんだん日光が弱くなり寒くなってくると「クロロフィル」を作る力が弱くなり、葉の「クロロフィル」が減少します。つまり葉の「緑色」がなくなって「黄色」が残るので、黄葉するのです。

 それでは赤くなる紅葉はどうでしょうか?寒くなって「緑色」が少なくなるのは同じなのですが、紅葉する植物は、寒くなると葉の根元の茎が硬くなって(これが進むと落葉します)、葉の栄養分を幹に運ぶことが出来なくなります。そして葉に溜まった栄養分が「アントシアン」に変わっていき、赤くなります。ちなみにこの「アントシアン」が出来るためには、低温(8℃以下)と光が必要といわれています。

 つまり、黄葉するか紅葉するかはその植物が「赤色」の「アントシアン」を作れるかどうか?ということになりますね。

 さて、きれいに紅葉するための条件として、日光・昼と夜の寒暖の差・適度な湿度が大切といわれています。
 その理由は、夜寒くて昼暖かく、十分に日光があたると「アントシアン」がたくさんつくられる条件が整います。そして適切な湿度があると落葉しにくいから、なのです。

 今年はいままで台風が上陸していませんので、葉の痛みも少ないようです。もしかしたら紅葉も期待できる!かもしれませんね。