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江波山気象館 メールマガジン
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2011年 5月号
メールマガジン版江波山気象館情報しおかぜ

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広島市江波山気象館から
気象に関するさまざまな情報をお届けします。
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5月に台風?〜台風1号発生〜
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 今月7日の午後3時頃、フィリピン東の海上で、台風1号が発生しました。発生時の中心気圧は、998hPa、最大風速18m/s、最大瞬間風速25 m/s、20km/hの速さで、北北西へと進みました。その後、日本への上陸が心配されましたが、12日午前3時に九州の南海上で、熱帯低気圧にかわりました。
 「5月に台風が上陸するの?」、「台風といえば8月から9月にかけてのことでは?」、「台風の話題って、早すぎ!」と思われた方も多いかもしれません。実は、冬や春には日本付近に近づくことは少ないのですが、1年を通して台風は発生しています。
 18日から使用がはじまった平年値(1981年から2010年までの平均値)より、台風の月別発生数をみると、1月(0.3個)、2月(0.1個)、3月(0.3個)、4月(0.6個)、5月(1.1個)、6月(1.7個)、7月(3.6個)、8月(5.9個)、9月(4.8個)、10月(3.6個)、11月(2.3個)、12月(1.2個)と、やはり8月から9月にかけてのものが多いです。しかし、台風は、1月から2月の寒い季節にも発生しています。最も早く発生した年月日は、1978(昭和54)年1月2日という記録があります。毎年1月1日以降最も早く発生した台風を1号とし、その後は発生順に番号をつけていきます。
 では、台風の日本への上陸数は、いくつかと調べてみると、年2.7個でした。みなさんの中には、「毎年もっと多くの台風が上陸しているのでは?」と思われる方があるかもしれません。台風の上陸は、台風の中心が北海道・本州・四国・九州の4つの島のいずれかに達した時をいいます。このため、沖縄や小笠原諸島などを通過した時は、上陸とは発表されないのです。ちなみに、最も早く上陸した年月日は、1956(昭和31)年4月25日に3号が鹿児島県へ上陸という記録がありました。
 台風の発生場所は、赤道付近の海です。熱帯地方の日差しは強く、海面水温を上昇させます。また、暖められた海面は、まわりの空気を暖めます。この海上の水蒸気を多く含んだ空気は、暖められて強い上昇流となり積乱雲を発生させます。そして、熱帯低気圧となって渦を巻きながら発達し、中心付近の風速が17.2 m/sを超えると台風になります。
 22日、台風について調べていると、台風2号が太平洋中西部のカロリン諸島で発生したという情報が飛び込んできました。発生時の中心気圧は、998hPa、最大風速18m/s、最大瞬間風速25 m/s、20km/hの速さで、西北西へと進みました。24日15:00時点の台風の位置は、フィリピンの東にあり西北西に15km/hの速さで進んでいます。台風の予想・実況は、3時間ごと(日本に接近した場合は1時間ごと)に発表されます。これからの進路によっては、注意が必要です。
 もうすぐ6月。梅雨の季節です。例年、天気の予想もむずかしく、雨による災害も発生しやすい季節です。今後の天気予報や台風情報に注意を払いながら、特に注意報や警報が発表された時は、最新の気象情報を入手できるよう日頃から準備を心がけましょう。