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江波山気象館 メールマガジン
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2011年 12月号
メールマガジン版江波山気象館情報しおかぜ

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広島市江波山気象館から
気象に関するさまざまな情報をお届けします。
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冬至、冬なか冬はじめ・・・
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 今月22日は二十四節気の一つ冬至(とうじ)です。この日を中心に、12月から1月にかけて太陽は、空の最も低いところを通ります。例えば、太陽の高度が最も高くなる正午頃をみると、夏至で高度角約79度程度なのに対して冬至で約30度程度です。太陽高度が低いと、家の中にいても、太陽の光が部屋の奥まで差し込み、寒さを和らげてくれます。
 一方、12月の満月は、高度の低い太陽の真向かいになるので、空の高いところを通ります。10日は皆既日食がありましたが、当日の広島市内は、雲があるものの、比較的観察しやすいお天気でした。全国的にも、月食の始まりから終わりまで観測できる好条件の皆既日食でした。
 この日の広島の最低気温は3.4℃。県北からは積雪のニュースも聞かれ、寒い一日でした。また、16日は、広島市内で、この冬初めて降雪を観測しました。初雪の観測は、昨年と同日で、平年より5日遅い記録となりました。
 寒さの増すこの季節。気温の変化を見てみましょう。冬至の後に、小寒(しょうかん)1月6日頃、大寒(だいかん)1月21日頃と続きます。12月下旬から1月の旬ごとの日最低気温の平年値[昭和56(1989)年から平成22(2010)年30年間の平均値]を調べてみると、12月下旬2.8℃、1月上旬2.1℃、1月中旬1.9℃、1月下旬1.2℃でした。やはりこれからが冬本番といった感じです。その後、気温が上昇しはじめるのは、立春(りっしゅん)2月4日頃以降になります。
 冬至については、様々な言い伝えや風習が残っています。その一つは、ゆずについての習慣です。それは、寒さに備えるために、ゆず湯に入り体を温めると、一年中無病息災で送れるといわれるものです。寿命が長く、病気にも強いゆずの木にあやかり風習になったといわれています。
 また、かぼちゃを食べる習慣もあります。これは、緑黄色野菜の少ない冬に、カロチンやビタミンを多く含むかぼちゃを食べ、風邪などへの抵抗力をつけようとした昔の人たちの知恵だといえます。そして、元気に冬を越せるようにとの願いを込め食べていたようです。
 クリスマスにお正月準備と、何かと忙しい12月です。風邪をひかないように、日々の体調管理にも注意しておきたいですね。