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江波山気象館 メールマガジン
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2012年 3月号
メールマガジン版江波山気象館情報しおかぜ

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広島市江波山気象館から
気象に関するさまざまな情報をお届けします。
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暑さ寒さも彼岸まで
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 3月上旬は暖かな日が続き、6日には、先月号でお伝えした「春一番」が中国地方で観測されました。昨年に比べ13日も早い観測で、春の訪れも、もう間近といった感じでした。しかし、中旬は、寒い日が続きました。日平均気温は7.1℃、平年値[昭和56(1981)年から平成22(2010)年30年間の平均値]9.2℃に比べ、2.1℃も低い値でした。寒さのため、春の訪れも足踏みをしているという感じさえします。そうした中でも、江波山公園内の木々も芽吹きはじめ、桜は、開花の時期が近づいています。
 先日20日は、二十四節気の一つ「春分」でした。この日をはさんで前後7日間が「彼岸」です。彼岸には、春彼岸と秋彼岸があり、それぞれ春分(3月20日頃)、秋分(9月22日頃)を中日として、その前後の3日間を合わせた7日間をいいます。
春分や秋分の頃は、昼と夜の長さがほぼ同じになります。そのため春は、日が長くなり寒さも和らぎます。また秋は、日が短くなり暑さも和らぎます。
「暑さ寒さも彼岸まで」テレビやラジオの天気予報でも、ときどき話題になり、聞く言葉ですね。厳しい寒さや残暑も彼岸の頃には、和らいですごしやすくなるという意味が込められています。
 では、彼岸の頃の気温変化ってどれくらいなのでしょうか。春分・秋分の日の日最高気温・日最低気温の平年値(広島)を調べてみました。春分(3月20日)日最高気温14.7℃・日最低気温5.4℃、秋分(9月22日)日最高気温27.7℃・日最低気温19.5℃で、日の気温差は、春分9.3℃・秋分8.2℃でした。みなさんは、この気温差をどのように感じますか?
 例えば10℃の室内から20℃の屋外へ移動した場合と、20℃の室内から10℃の屋外へ移動した場合を考えると、やはり、前者は暖かく、後者は寒く感じます。
体も、冬の寒さの厳しい時期には、寒さに耐えるように、また、夏の暑い盛りの時期には、暑さに負けないように、季節の気温に対応し慣れています。また、「寒い!暖かい!」という気温への感じ方は、春分や秋分までの気温が影響します。そのため、春分は暖かく、秋分は涼しく感じるのですね。
 とは言うものの、昨年9月の日最高気温と日最低気温の平年値はそれぞれ29.5℃と21.2℃と、9月に入っても気温の高い日が続きました。このようにみると、言葉のようには感じにくいですね。
 季節の変わり目は、寒暖の差が大きい時期でもあります。体調管理には、十分気をつけましょう。