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江波山気象館 メールマガジン
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2013年 1月号
メールマガジン版江波山気象館情報しおかぜ

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広島市江波山気象館から
気象に関するさまざまな情報をお届けします。
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天気と気象って同じ意味?
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 気象館には、天気予報や気象現象についての問い合わせが、電話やメールでよせられます。今回は、その問い合わせの中の一つを紹介させていただきます。
 質問の内容は、[「天気」と「気象」という言葉についての質問です。二つの言葉をテレビやラジオで見たり聞いたりします。この言葉がいつも同じように使われているように感じるのですが、「天気」と「気象」の言葉の使い方の違いについて教えてください]というものでした。気象について学習をされていて、ふと、疑問に思ったとのことでした。
 天気や気象という言葉ですが、天気予報・気象情報といった具合に、確かによく聞く言葉です。例えば、外出先で知り合いに会うと、「今朝は晴れていて、冷えますね」とか「今日は、空が曇っていて、雨が降りそうですね」といったように、まず、空模様であいさつを交わしている人も多いのではないでしょうか。また、運動会や遠足など行事の実施日ともなると、一週間以上も前から、気になってしまいますね。
 このように「天気」という言葉は、ある時刻またはある時間帯・期間(その瞬間の空の様子だったり、今日・明日・あさっての空の様子だったりと、数分間から2〜3日程度の幅があります)の大気の状態を表します。普通、ただ単に天気といえば、雲の多少、雨や雪の有無などの空模様のことを指し、雲量や降水量などによって決まります。気象庁では、天気を15の種類に分類したものが使用され、天気図で使用するそれぞれの記号も決まっています。また、国際的には、世界気象機関(WMO)の定めによって、96種類に分類されています。
 一方、「気象」という言葉は、地球をとりまく大気の中で起こり得るすべての大気現象のことを指す場合に用います。その中には、前線や台風などの大気の運動、雨・雪・霧・雲などの水の変化、雷などの電気に関係する現象など、いわゆる「天気」を決める要素ということができます。
 このように見てみると、「天気」という言葉は「気象」という言葉と比較して、私たちの生活に、より密着しているように感じられます。しかし、年少児には、わかりやすく伝えるために2つの言葉を区別なく「天気」という言葉を使用することもありますね。
 普段なにげなく使用している「天気」や「気象」の言葉ですが、言葉の意味を整理し理解を深めると、興味の幅も広がるのではないでしょうか。