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2014年 12月号 |
メールマガジン版江波山気象館情報しおかぜ ▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲ |
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雪の観測 |
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12月17日から18日にかけて全国的な寒波に見舞われました。低気圧が発達し強い冬型の気圧配置となったためです。各地で積雪が観測され、名古屋では23cm、広島も平地で8cmの積雪を観測しました。 雪を観測するといった場合、何通りかの観測方法が挙げられます。積雪の深さ、降雪の深さ、降水量などです。このうち降水量は雨と同様に観測しますが、降った雪はヒーター付きの雨量計で溶かして、その水の量を観測します。 積雪の深さは主に雪尺と積雪計の2種類で測ります。雪尺はその名の通り積雪の深さをものさしで測る方法です。水平な地面に鉛直に設置した雪尺の目盛りを読み取ることで、雪の深さを調べることができます。スキー場などに設置されている目盛りが入った棒なども雪尺の一種です。ただし、雪尺は毎回目視して観測しなくてはならないため毎日の作業となると手間がかかります。 現在気象庁で使用されているのは積雪計で、超音波やレーザー光を使って観測を行います。超音波の場合、2〜4mの高さに送受波器を設置して、送受波器から雪面に向かって超音波を発射します。超音波が反射して戻ってくるまでの時間を計測することで地面までの距離を測り、積雪の深さを算出します。温度によって音の進む速さが変わってしまうため音速の補正も行い、毎時間自動で積雪の深さを観測しています。 降雪の深さは、現在の観測ではある期間の積雪の深さの差を用います。差がマイナスの時には降雪の深さの値は0としています。平成17年までは積雪の差を使わずに、直接降雪の深さを観測できる雪板が使われていました。雪尺と同様に目盛りを読み取る器具で、平らな木の板の中央に板の面に垂直な柱を立てたものです。観測する雪面または地面に水平に置き、1時間後の目盛りを読み取ります。観測のたびに板の上の雪を払いのけ、設置する雪面を平らにならして使用します。 雪尺や雪板は毎回の観測が大変という欠点もありますが、見た目がシンプルでわかりやすいです。現在も多くのスキー場で活躍しており、また今年2月8日に大雪が降った際には東京の積雪計が故障し、雪尺を使って観測するということもありました。 ところで、積もりたての雪と一晩経った雪ではかなり違いがあることにお気づきでしょうか。積もりたての雪は空気を多く含み、とてもふわふわとしています。水の比重を1とすると降りたての雪は0.1〜0.05程度です。しかし、雪が降り積もるとその重さで締め固まり、長期的に積もると比重は0.2〜0.4程度まで大きくなります。そのため、積もった雪はどんどん固く重くなり、また積雪の深さは降雪の深さの3分の2程度ずつしか増加しなくなります。 降雪・積雪や道路の凍結などによって事故が起こりやすくなる季節です。お出かけの際には天気予報や道路状況をチェックするようにしましょう。 |