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2015年 12月号 |
メールマガジン版江波山気象館情報しおかぜ ▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲ |
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天気図を身近なものに |
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気象庁ホームページでは、12月9日からカラー版の地上天気図が提供されるようになりました。天気図をより身近なものとして、広く活用してもらう目的です。高気圧や寒冷前線は青色、低気圧や温暖前線は赤色となり、気象状況が一目でわかりやすくなりました。 気象庁のホームページの他、テレビなどでよく見かけるのは日本周辺域の地上天気図です。全国の気象台やアメダスなどの観測データを元に、1日7回、24時以外の3時間おきに発表されています。この地上天気図は実況天気図と言い、その他にもコンピュータで計算して予想した予想天気図などがあります。 さて、地上天気図から何が読み取れるのでしょうか。せっかくの機会なので、天気図の読み方を少し復習してみましょう。まずは天気図に書かれている記号についてです。同じ気圧の場所を結んだものは等圧線で、地図の等高線のように気圧の高低がわかるようになっています。高気圧と低気圧については、例えば1000hPaより高ければ高気圧、低ければ低気圧というような基準はなく、相対的なものです。そのため、等圧線で囲まれた、周りよりも気圧が高いところに高気圧の“高”や“H”、気圧が低いところに低気圧の“低”や“L”と記されています。そのほか、低気圧が前線を伴う場合には、温暖前線や寒冷前線などが記載されたり、台風の記号や気圧の数値が書かれていることもあります。 次に、天気図から天気を読み取ってみましょう。基本的に、高気圧のもとでは晴れ、低気圧のもとでは曇りや雨となりやすいことは予想できます。低気圧では空気が吸い込まれるように上昇し、雲ができやすいためです。この高気圧と低気圧には、その配置に特徴があるものがいくつかあります。例えば、今の時期によくみられる「冬型の気圧配置」が代表的です。西高東低の気圧配置とも呼ばれ、日本の西側の大陸に高気圧、東側の海上に低気圧がある状態です。高気圧から低気圧に向かって吹く強い北西風によって、大陸の寒冷で乾燥した空気が日本海を渡る際にたくさんの水蒸気を含み、雪雲が発生し山陰や北陸などの日本海側で雪を降らします。 前線を伴う低気圧では、前線のところで性質の違う空気どうしがぶつかっています。そのため雨が降るのですが、その前線の種類によって雨の降り方が異なります。例えば、寒冷前線は比較的狭い範囲で短い時間に強い雨を降らします。これは、暖かい空気の下に冷たい空気が潜り込み、縦に分厚い雲が発達するためです。また、前線が通り過ぎた後は冷たく乾燥した空気がやってきます。一方、温暖前線は、暖かい空気が冷たい空気に乗り上げることで水平方向に雲が広がり、広い範囲で長い時間雨を降らせます。 普段なにげなく見ている天気図からでも様々な情報が読み取れます。天気予報を見る際にはぜひ天気図も注目してみてください。 |