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2018年 4月号 |
メールマガジン版江波山気象館情報しおかぜ ▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲ |
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初夏のにぎわい〜動物季節観測〜 |
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4月下旬から5月にかけては夜の冷え込みもなくなり、過ごしやすい季節となります。過ごしやすいのは人間だけでなく動物も同じで、虫や鳥などをあちらこちらで見かけるようになったのではないでしょうか。先月号は梅と桜を取り上げて植物の季節観測の話をしましたが、今月号は動物についてのお話です。 気象庁の生物季節観測では、植物だけではなく動物の観測も行っています。観測種目はウグイス、ツバメ、モンシロチョウ、ホタル、アブラゼミなどの全国的に観測している動物の他、各地の気象台が独自に選んだ種目を加えて観測します。ウグイスやアブラゼミなどは初めて鳴いた日(初鳴日)を、ツバメやモンシロチョウなどは姿を初めて見た日(初見日)を記録します。 観測は、各観測地点(気象台・測候所)から水平距離でおおむね5km未満、かつ標高がおおむね±50m以内の範囲で行われます。多くの動物はよく現れる場所がおおよそ決まっているので、事前に調査を行い、範囲内の決まった場所を職員が通勤時などに観測しています。 広島地方気象台では現在、ヒバリ、ウグイス、モンシロチョウ、トカゲ、ツバメ、キアゲハ、ニホンアマガエル、シオカラトンボ、ニイニイゼミ、アブラゼミ、ヒグラシ、ツクツクホウシ、モズの13種目について観測を行っています。ホタルについては、広島地方気象台付近では観測が難しくなってしまったため、2011年に除外されました。 今年に入り、ウグイスの初鳴を3月13日に西区己斐西で、モンシロチョウとツバメの初見を3月23日に東区牛田本町で観測しました。また、2010年から欠測が続いていたキアゲハは、今年4月19日に中区東白島町で初見を観測しました。4月25日にはニホンアマガエルの初鳴も中区平和記念公園で観測され、冬から春、そして初夏への移り変わりが感じられます。 俳句や短歌では、動物は季語としても使われ、古くから季節を表すものだったことが分かります。例えば、春の季語であるツバメは「乙鳥」「つばくろ」「つばくらめ」などと言い換えられ、芭蕉は巣作りに励むツバメを「盃に泥な落としそむら燕」と詠みました。 観測対象の動物以外にも、地域によってそれぞれ季節を感じられる生き物がいるのではないでしょうか。動物を通じて季節の変化を楽しんでみてください。 気象庁 生物季節観測の情報 http://www.data.jma.go.jp/sakura/data/index.html 広島地方気象台 生物季節観測 http://www.jma-net.go.jp/hiroshima/seibutu.html |