△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼

江波山気象館 メールマガジン
▲▼▲お天気かわらばん▼▲▼

2020年 2月号
メールマガジン版江波山気象館情報しおかぜ

▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲

広島市江波山気象館から
気象に関するさまざまな情報をお届けします。
https://www.ebayama.jp
============================================================================
春を感じよう
============================================================================

 当館のある江波山公園内を歩くと、草木の芽吹いた様子に気がついたり、花の香りを感じたりすることができます。今年は、例年に比べ暖かく、公園内の植物も、春の訪れを待ちきれないようにさえ感じます。
 今年2月の広島の気温の平均値(2月28日現在)について調べてみると、日最高気温12.8℃、日最低気温3.9℃です。平年値(1981〜2010年期間中の平均値)は、日最高気温10.6℃、日最低気温2.1℃と、平年値に比べ日最高気温2.2℃、日最低気温1.8℃と高く、暖かい日の多い月でした。特に日最高気温をみると、13〜15日と20〜26日の間は、気温が14〜18℃以上の日が続き、3月中旬から4月上旬の暖かさでした。2月とはいえ、春を感じさせる陽気となりました。
 2月も下旬になると日の出の時刻が早まり、日の入の時刻が遅くなります。2月1日と29日の日の出と日の入時刻をみると、1日(日の出7:09、日の入17:39)、29日(日の出6:40、日の入18:06)と日の出時刻が29分早まり、日の入時刻が27分遅くなっています。太陽からの光が届く明るい時間帯が増えると、季節が春へと進んでいることを感じます。
 今月4日は、立春でした。立春は、春の文字含む二十四節気の一つです。暦では、春は立春(2月4日頃)、夏は立夏(5月5日頃)、秋は立秋(8月7日頃)、冬は立冬(11月7日頃)から季節が始まります。
 一方で日本の気象庁が用いる季節の区分では、2月はまだ冬です。気象庁では、3か月ごとに季節を分けています。例えば、3月から4月、5月を春としています。その他の季節は、夏が6〜8月、秋が9〜11月、冬は12〜2月と分かれています。
 しかし、春に向けての自然の営みは、暦や気象庁で用いられる季節の区分のように、ある日を境に冬から春へと切り替わるものではありません。少しずつ、ゆっくりと進んでいきます。全国各地の気象台では、動物の初見日(姿を初めてみた日)や初鳴日(鳴き声を初めて聞いた日)、植物の開花日などの観測を生物季節観測として行っています。
 今月24日、広島地方気象台で、ウグイスの初鳴が観測されました。平年(3月14日)に比べ14日も早い観測でした。植物では、ウメが2月3日(平年2月6日)に開花しています。
 明日から3月のスタートです。冬から春に向かう自然の変化をみなさんも感じてみましょう。