江波山気象館 メールマガジンお天気かわらばん

2021年3月号
メールマガジン版江波山気象館情報しおかぜ
広島市江波山気象館から気象に関するさまざまな情報をお届けします。
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▲▽ 「春に三日の晴れ間なし」・「三寒四温」 ▲▽

「春に三日の晴れ間なし」ということわざがあります
。 3月に入っての広島の天気(昼間)をみてみると晴れ時々曇→曇時々雨→晴後薄曇→曇→曇時々雨→曇→晴後曇→晴→曇→快晴→薄曇→曇後雨→曇時々晴→晴後曇一時雨→晴後時々薄曇→曇時々雨と晴が続かないのと同じように曇や雨の日も長続きはせず、目まぐるしく変わっていることがわかります。
気温も暖かい日とそうでもない日が数日周期で入れ替わります。
このようにコロコロと天気が変わるのは移動性高気圧のためです。移動性高気圧は日本の西の海上から日本上空を東へと移動していく高気圧で、高気圧に覆われている間は、晴れますが、移動性という名のとおり、同じところに長くとどまることはなく、高気圧の移動した後には低気圧がやってくるため天気は曇や雨となります。
このため「春に三日の晴れ間なし」と言われるのです。
この「春に三日の晴れ間なし」とは別に「三寒四温」という言葉があります。これは、寒い日が3日くらい続いたあとに暖かい日が4日くらい続くという意味で、春を迎えるこのころを指しているように思えるかもしれませんが、本来は冬に使われる言葉です。
しかし、日本の冬ではこのような「三寒四温」のような状況になることは少なく、もともとは中国で使われていたものが日本では暖かい日とそうでもない日が交互にやってくる春先のイメージに合った表現として使われることが多くなってきたようです。
広島では3月10日に最高気温が20.8℃を観測し、3月11日には全国で最も早くさくら(ソメイヨシノ)の開花が発表されました。昨年よりも11日、平年より16日も早い開花でした。
この先もしばらくは平年に比べて気温が高い日が続きそうです。江波山公園のソメイヨシノも3月16日に開花しました。木々を見上げながら公園を散歩する人やお弁当を広げている姿を見かけるようになり春の訪れを感じます。
江波山気象館メールマガジン「お天気かわら版」でお天気や自然についてご紹介してまいりましたが、3月号をもって定期的なメールマガジンの発行は終了いたします。長年おつきあいいただきましてありがとうございました。
今後は江波山気象館の公式インスタグラム(https://www.instagram.com/eba_kisyoukan/)を通じてお天気に関する写真や情報を発信していく予定ですので、ぜひご利用いただきますようお願いいたします。